2011年2月2日水曜日

shall notは、~してはならない、に使う

就業規則には、社員に対して、「~してはならない。」と決めているものがあります。
例えば、セクハラ行為は絶対にしてはならない、個人情報は漏洩してはならないといった事柄です。

特に、会社が社員に対して禁止する行為は、社内外に対するリスク発生要因となる行為だけに、法律に違反しない行為でも、会社として禁止したい行為があれば、それは就業規則の中で明確に禁止しておかなければなりません。

特に、文化も生活環境も違う外国で育った人を、日本国内で雇う場合には、日本人の中では良くない行為であっても、彼らの中では、悪いことでも何でもなく日常的に行われている行為だったりします。その行為が行われてしまってから、「それは就業規則に違反する行為だから処分する。」と言っても、会社が周知義務を怠っている場合には、その処分は不当であるということになりかねません。外国語(まずは英語版)の就業規則を作成することは、こうした社内外のリスクを軽減する意味もあるのです。

以下のような禁止行為はどの就業規則にもある条文です。

第4条 秩序の維持
社員は職務上の地位、権限を利用し、金品を受け、または自己の利益を計ってはならない。

私が英訳したのは以下のような英文です。

Article 4 Maintenance of discipline
All employees shall not receive money or any other personal benefit by taking advantage of the position and/or power related to their duties.

~してはならないは、may notを使うこともできますが、may notには、「~できない」という意味もあると言われているので、私はshall notだけを使っています。

あるいは、
No employee shall receive money or any other personal benefit by taking advantage of the position and/or power related to his/her duties. 
とする表現方法もあります。

~を利用し、というところは、 take advantage of という表現を使いました。
and/orは、両方またはどちらか1つでも、というときに使います。

his/her dutiesというのは、直訳すれば、彼/彼女の職務となります。男女の区別を付けずに、その人の、と言いたいときに、こうした表現を使うことがあります。

これと似た表現で、he or she(男性女性を特定せずに、ある人が~と言うときに使っているようです)というのがあります。漫然と聞いていると、ひろし、と聞こえるので、びくりします。(特にヒロシさんは)

職務、任務、、職責dutyを使うときは、duties と、複数形にします。


それではまた

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日本労務監査協会(ALJAN)
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