2011年2月1日火曜日

shallがよく出てくる英語の就業規則

就業規則は、会社が決めた社員の働き方に対する決まり事を集めたものです。
したがって、書き方に特徴があり、「~する。」「~しなければならない。」「~してはならない。」等で終わる文章が多くなります。

例えば下のような規程文を就業規則に入れることがあります。

第2条 (選考)
会社は就職希望者の中から選考して、社員を採用する。

ごく普通の日本語の文章ですがこれを英訳するとどうなるでしょうか?
私なりの英訳ですが以下のようになりました。

Article 2 (Screening)
The Company shall employ these applicants who are qualified as the employee of the Company.

ここで、shall という単語が使われています。上記のような日本語を普通に英訳すると、"will "を使いたくなりますが、間違いではありませんが、会社が社員を採用するという意思をはっきりと示すためには、shallを使った方が明確です。法律の条文や売買契約書などでもshallはよく使われています。

英文の規程や契約書を読んで理解したり、作成するときはshallの使い方に慣れることが大切です。

この英訳文に、qualifiedという単語が出てきます。qualifyの過去分詞で、基準を満たした、とか、資格のある等と訳されます。英文の、these applicants以下を直訳すると、「当社の社員としての基準を満たした応募者」となります。

shallはまた、「~しなければならない」という意味にも使います。
must とどちらを使っても良いのですが、私は、どちらかというとmustを「~しなければならない」に使い、shallは「~する」に使うようにしています。例えば下のような条文の場合は、mustを使って英訳しています。

第3条 (規則遵守の義務)
会社及び社員は、共にこの規則を守らなければならない。

Article 3 (Duty of Compliance)
Both the Company and the employee must observe these rules.

shallの代わりにshouldという単語は「~しなければならない」や「~する」に対応する英語として使えないのか調べてみましたが、あまり使われていません。
shouldには「もし、~なら」(もっと砕けた言い方をすれば、あり得ないことが起きてしまったら~)という仮定の意味が込められていて、意味が曖昧になりやすいので避けられているのでしょう。


それではまた

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日本労務監査協会(ALJAN)
ALJAN事務局
山本臣治 (YAMAMOTO Shinji)

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